大腸カメラ(大腸内視鏡検査)

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ドクター解説!
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について(インタビュー)

Q:大腸内視鏡の挿入技術についての工夫はありますか?

A:大腸内視鏡検査においては、カメラの挿入技術が非常に重要です。
当クリニックでは、長年の経験を活かして、患者様が痛みや苦しみを感じることなく検査を受けられるように、カメラを熟練された方法で挿入します。

Q:内視鏡検査前の食事についてのお勧めはありますか?

A:内視鏡検査の前日には、便になりにくい食事を心がけていただくことをお勧めしています。
具体的には、野菜やキノコなどの繊維質の多い食品を避けるようにしてください。
食事の準備が難しい場合は、当クリニックで検査用のキットをご用意していますので、ご希望の方はお申し付けください。

Q:便秘がひどい場合の対処方法についても教えてください。

A:便秘がひどい方は、検査の数日前から便秘薬を服用することをお勧めします。
また、先ほどお話しした便になりにくい食事を2、3日前から始めていただくことが効果的です。

Q:検査後のリカバリーについても教えていただけますか?

A:鎮痛剤を使用した場合は、検査後約30分間リカバリー室でお休みいただきます。
眠り薬を使った場合は、1時間ほどリカバリー室で休んでいただきます。いずれの場合も問題がなければその後はご帰宅いただけます。

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)で発見できる病気

大腸の病気
  • 大腸がん
  • 早期大腸がん
  • 大腸ポリープ
  • 粘膜下腫瘍
  • 脂肪種
  • 筋腫
  • 大腸炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 腸炎
  • 大腸憩室症
  • 痔の有無
  • 直腸潰瘍
  • 直腸カルチノイド
  • 大腸偽メラノーシス
  • 過敏性腸症候群
  • 虚血性腸炎など

当クリニックの大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の特徴

鎮痛剤・鎮静剤によるリラックスした検査

検査の苦痛を最小限に抑えるため、鎮痛剤を使用しています。
これにより、痛みを感じにくくなり、患者様はリラックスした状態で検査を受けることができ、痛みや不快感を大幅に軽減できます。鎮痛剤に加えて鎮静剤を用いることで眠った状態で検査を受けることも可能です。
鎮痛剤や鎮静剤を使わずに検査を受けることももちろん可能です。

痛みを考慮した挿入技術

大腸カメラの挿入は患者様にとって不快に感じることが多いかと思います。
当クリニックでは、特に痛みを感じやすい腸のカーブを通過する際に、これまでの経験で身に着けた苦痛に配慮した挿入方法を実践しています。

炭酸ガス使用による快適な検査

通常の空気を使用する代わりに炭酸ガスを用いることで、検査後の腹部の張りや不快感を劇的に減少させています。
炭酸ガスは体内で素早く吸収されるため、検査後の回復が迅速で、患者様はより快適に過ごすことが可能です。

トイレ付き完全個室での下剤対応

大腸カメラ検査には、腸内を清潔にするために下剤の服用が必要です。
当クリニックでは、プライバシーを重視し、トイレ付きの完全個室で安心して下剤を服用できる環境を整えています。
これにより、初めての方や移動中にお腹の調子が気になる方も安心して検査を受けることができます。

AI内視鏡検査について

大腸AI内視鏡とは

大腸AI内視鏡は、大腸がんや大腸ポリープの発見をサポートするツールです。
このAI技術は、内視鏡検査中に組織の異常が疑われる場所をリアルタイムに認識し、診断をサポートします。
これにより、早期の大腸がんの発見率が上がります。
また、大腸AI内視鏡は、病変を発見するだけでなく、腫瘍性・非腫瘍性の鑑別を支援することも可能です。これにより、高精度の診断が実現されます。

AI内視鏡の活用

大腸AI内視鏡を用いることで、大腸がんや大腸ポリープなどの疑わしい領域の発見をサポートできます。
大腸がんは早期に発見することで治すことができる病気と言われています。
がんの早期発見や早期治療を実現するためには、AI内視鏡を使用した検査を受けることが安心です。

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の検査の流れ

1

検査予約

  • 大腸カメラ検査はポリープ切除が前提となるため、事前に採血検査が必要です。
  • 便秘の強い方は事前にお腹のレントゲン検査などを行い、前処置の下剤が安全に飲めるか確認します。
  • 下剤のお渡しも必要なため、まず一度外来を受診していただきます。
  • 診察し相談の上、検査日を決めていきます。
2

検査前日

  • 便になりにくい食事を摂ってください。
  • 夕食は21時までに済ませてください。
  • 水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
  • 寝る前に緩下剤を服用してください。
3

検査当日

  • 常用薬は検査予約時の指示通りに服用または中止してください。
  • 検査が終わるまで食事はできません。水、お茶、スポーツドリンクは朝まで摂取可能です。
  • 検査の3~4時間前から腸をきれいにする下剤(モビプレップ)を飲み始めます。
  • お通じが透明になり便(かす)が出なくなれば終了です。
  • 当クリニックではトイレ付き個室の前処置室を完備しておりますので、人目やトイレを気にすることなく安心して飲んでいただけます。
  • ご自宅で飲まれる方は、便が完全に出てから来院してください。
4

検査

  • 検査着に着替え、検査ベッドに横になります。
  • 点滴を入れ、鎮痛剤(ペチジン)・鎮痙剤(腸の動きを止める薬:ブスコパン・グルカゴン)を注射した状態で検査を受けます。
  • 鎮痛剤は眠くならないため、眠って検査を受けたい方は鎮静剤(ミダゾラム)を追加します。
  • 大腸の奥までカメラを挿入するのに5分ほどかかり、15分ほどかけて丁寧に観察します。
  • 検査時間は約20分程度です(挿入困難な方やポリープ切除の状況により時間は前後します)。
  • 検査中は血圧・脈拍・血中酸素濃度・心電図をモニターし、安全に十分配慮して行います。
5

検査後

  • 検査終了後はリカバリールームで休憩し、その後医師より検査結果について説明があります。
  • 鎮痛剤・鎮静剤・鎮痙剤(ブスコパン)を使用した場合、車などの運転はできませんのでご注意ください。

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の注意事項

検査前日

体調を整えるため、早めの就寝を心がけてください。

鎮静剤の使用後の注意

鎮痛剤・鎮静剤・鎮痙剤(ブスコパン)を使用された方は、検査後に自転車やバイク、車の運転はできません。
付き添いやお迎えの手配が必要です。

服用中の薬について

血液サラサラの薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の方はポリープ切除ができませんので、必ずお申し出ください。

生検後の生活

組織生検を行った場合、出血予防のため当日の飲酒は禁止です。
激しい運動やサウナ、長時間の入浴も控え、軽いシャワーで済ませてください。

検査後の食事について

検査後の食事制限はありませんが、消化の良いものを摂るようにしてください。

ポリープ切除を行った場合

ポリープ切除を行った場合、出血予防のため2~5日程度は、激しい運動・飲酒・遠方への旅行などを控えてください。
刺激物を避け、消化の良い食事を心がけてください。

排便について

排便時に少量の血液が混じることがありますが、心配ありません。
しかし、トイレに行くたびに血の塊が出てくるような場合は、ポリープを切除した傷口から出血が続いている可能性がありますので、ご連絡ください。

便潜血検査に引っかかってしまった方へ

生活習慣の改善

水分摂取

便秘があると便が硬くなり、排便時に痔からの出血を引き起こすことがあります。
そのため、水分を十分に摂取することで、便を柔らかくし、無理なく排便できるよう心がけましょう。

食物繊維の摂取

食物繊維は便の量を増やし、腸内環境を改善することで便通を促進します。
野菜、果物、全粒穀物など食物繊維が豊富な食品を積極的に取り入れましょう。

適度な運動

定期的な運動は消化活動を助け、便通を良好に保つ助けになります。

飲酒・喫煙の控え

飲酒・喫煙は消化器系の疾患を悪化させる要因となることが知られています。特にアルコールは消化管の粘膜を刺激し、出血を引き起こす可能性があります。健康のためにも、これらの習慣は控えめにしましょう。

必ず検査を受けましょう

便潜血が出た場合、必ず検査を受けましょう。
大腸内視鏡検査は、痔の確認だけでなく、ポリープや大腸がんなど、他の病状を調べる上で非常に有効です。

日帰り大腸ポリープ切除について

大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、ご希望によりその場で切除が可能です。入院設備のないクリニックのため、リスクが低い1cm未満の平坦なポリープに限ります。ポリープ切除は痛みがなく、放置すると将来的にがんになる可能性があるため、早めの切除をお勧めします。

40歳を過ぎたら大腸カメラ検査をご検討ください

40歳を過ぎると大腸がんのリスクが高くなります。一度大腸カメラを受けて大腸の状態をチェックすることが大切です。
大腸がんは正常な粘膜から突然発生することもありますが、多くは良性のポリープからがんが発生します。まず、良性のポリープが発生し、5年から10年かけてゆっくりと成長し、ある程度の大きさになるとポリープの内部にがんが発生し大きくなっていきます。
良性のポリープの段階で切除することで、大腸がんを予防することが可能です。予防できるがんで命を落とすのは非常にもったいないことです。40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方は、ぜひ一度、大腸カメラを受けてみてください。