胃カメラ(胃内視鏡検査)

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ドクター解説!
胃カメラ(胃内視鏡検査)について

経口内視鏡の際の工夫について詳しく教えてください。

A:経口内視鏡の際には、喉への麻酔が必要ですが、その麻酔薬には刺激があることが一般的です。
当クリニックでは、麻酔薬を冷やしたコーヒー味の氷として提供することで、苦味を和らげ、患者様がリラックスして麻酔を受けられるようにしています。氷をなめることで、より穏やかに麻酔効果を得られます。

内視鏡検査の経鼻と経口の使い分けについて教えてください。

A:昔は経鼻内視鏡の画質が悪く、より詳細な精密検査が必要な場合には経口内視鏡を推奨していました。
しかし、今では最新の機種を使用しており、経鼻内視鏡でも非常に鮮明な画質で軽微な病変もはっきりと観察できます。技術の進歩により、経口内視鏡との差はなくなりましたので、患者様のご希望に応じて検査方法を選べるようにしています。

経鼻内視鏡を希望される患者様の理由についてお聞かせください。

A:経鼻内視鏡は鼻に局所麻酔を行い、眠り薬なしで検査が可能です。
このため、検査後に自動車の運転が必要な方や、日常生活にすぐ戻りたい方から好まれます。手軽さと便利さが主な理由ですね。

逆に経口内視鏡を希望される患者様の理由は何でしょうか?

A:鼻からの検査に苦手意識がある方や、以前に経鼻検査で痛みを感じた経験がある方が、経口内視鏡を選ぶことが多いです。また、眠り薬を使用して気づかないうちに検査を終えたいと望む方もいます。

経口内視鏡検査で嘔吐反射が心配な患者様に対する工夫について教えてください。

A:当クリニックでは、一般的な経口内視鏡よりも細いカメラを使用しています。
多くの病院で使用されているものは先端が1cm程度ですが、当クリニックのカメラは8mm程度と非常に細いです。このわずかな違いが、のどを通る際の不快感を大きく減少させるため、患者様には非常に好評です。

胃カメラ(胃内視鏡検査)で発見できる病気

胃の病気
  • 胃がん
  • 胃のポリープ
  • 胃潰瘍
  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 好酸球性胃腸炎
  • ヘリコバクター・ピロリ菌感染症
  • 機能性胃腸障害
  • アニサキス
食道の病気
  • 食道がん
  • 逆流性食道炎
  • 食道アカラシア
  • バレット食道
  • 好酸球性食道炎
咽喉頭の病気
  • 咽頭がん

当クリニックの胃カメラ(胃内視鏡検査)の特徴

経鼻内視鏡を希望される患者様の理由についてお聞かせください。

当クリニックでは従来の口から挿入する方法とは異なる、経鼻内視鏡も採用しています。
この方法は鼻から細く軟らかいスコープを挿入するため、喉への違和感が大幅に軽減され、検査中の不快感が少なくなります。経鼻内視鏡は特に喉への刺激を感じやすい方や、嘔吐反射が強い方に推奨されます。

飲みやすい麻酔薬

胃カメラ検査には喉の麻酔が必要ですが、当クリニックでは患者様の不快感を軽減するためにコーヒー味の麻酔薬入り氷を使用しています。
この氷を口の中で溶かしながら飲み込むことで、喉の麻酔を施します。
通常の麻酔薬に比べて刺激が少なく、不快感を抑えることができます。
味が苦手な方には別の選択肢もご用意しています。

眠っている間に終わる検査

当クリニックでは、鎮静剤を使用して検査を行うことが可能です。
この鎮静剤は、患者様が眠っているような状態で検査を受けられるため、検査中の記憶がほとんどなく、精神的な負担が大きく軽減されます。
また、使用する鎮静剤は呼吸や心拍に最小限の影響を与えるため、全身麻酔に比べて安全性の高い薬剤ですが、過量投与により危険な副作用の恐れもあるため、医師が適量を判断する必要があります。院長は鎮静剤使用の経験が豊富ですので、安心してお任せください。

経鼻内視鏡と経口内視鏡検査が選択可能

当クリニックの胃カメラ検査では、経鼻内視鏡検査と経口内視鏡検査のどちらも選択できます。特に、経口内視鏡検査で嘔吐反射を起こしやすい方には、経鼻内視鏡検査をお勧めしています。
経鼻内視鏡検査と経口内視鏡検査のどちらを選ぶかは、医師と相談して決めていただけます。何かご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

AI内視鏡・経鼻内視鏡・経口内視鏡の違い・各特徴

AI内視鏡

AI内視鏡とは

AI内視鏡は、内視鏡検査時に病変が疑われる領域をリアルタイムに検出し、大腸がん・胃がん・食道がんの早期発見をサポートする技術です。

AI胃カメラ検査の特徴

AI胃カメラ検査では、上部消化管の検査時に胃腫瘍性病変や食道扁平上皮がんの疑いがある領域をリアルタイムに検出します。
AI技術を活用した画像認識機能により、従来の検査よりも高精度で病変部を検出することが可能です。

AI内視鏡の必要性

AI内視鏡を用いることで、胃がん・食道がん・大腸がん・大腸ポリープなどの微小な病変の発見が容易になります。
胃がんは、部位別のがんの罹患数や死亡数で第3位のがんです。
また、食道がんの罹患率も上昇傾向にあり、大腸がんはがんによる死亡数で男性2位・女性1位となっています。
これらのがんは早期発見と早期治療が重要であり、AI内視鏡を使った検査が効果的です。お気軽に当クリニックまでお問い合わせください。

経口内視鏡

経口内視鏡とは

経口内視鏡は、口からスコープを挿入して行う上部内視鏡検査(胃カメラ)です。
軽い鎮静剤を用いることで、苦痛がほとんどない検査が可能です。嘔吐反射が強い方や、以前に苦しい経験がある方には、鎮静剤を使用した検査をおすすめします。ただし、既往症によっては鎮静剤を使用できない場合もあります。

経口内視鏡検査のメリットとデメリット

経口内視鏡のメリット

・スコープが太いため、明るいライトで鮮明な画像が得られます。
・短時間で精度の高い診断が可能です。
・鎮静剤を使用することで、痛みや苦しさなく検査を受けられます。
・嘔吐反射が気になる場合、細いスコープを使用できます。

経口内視鏡のデメリット

・鎮静剤を使用する場合、副作用として悪心や呼吸抑制、血圧低下が起こる可能性があります。
・うとうとした状態になるため、検査中の記憶が残らないことがあります。
・検査後に自動車・バイク・自転車などの運転はできません。
・検査後、しばらく休憩が必要なため、院内滞在時間が長くなります。

経鼻内視鏡

経鼻内視鏡とは

経鼻内視鏡は、鼻からスコープを挿入して行う上部内視鏡検査(胃カメラ)です。
経鼻検査に使用するスコープは直径5~6mmと非常に細く、経口内視鏡に比べて嘔吐反射を起こしにくいため、楽に検査を受けられます。
検査中に医師と話すこともできるので、安心感があります。弱い局所麻酔で行うため、鎮静剤を使用せず、検査後すぐに運転や仕事に戻ることが可能です。初めて胃カメラを受ける方や、経口検査で苦しい思いをされた方には特におすすめです。

経鼻内視鏡検査のメリットとデメリット

経鼻内視鏡のメリット

・嘔吐反射が強い方でも楽に受けられます。
・内視鏡スコープが極細のため、検査中の違和感が軽減されます。
・検査中に医師と会話ができ、安心感があります。
・検査後も運転や仕事に支障がありません。
・従来は画質が劣るとされていましたが、最新の機種では経口内視鏡と遜色ない画質が得られます。

経鼻内視鏡のデメリット

・鼻腔が極端に狭い場合や、鼻の疾患がある場合には行えないことがあります。
・内視鏡が細いため、経口検査に比べて検査時間が少し長くなります。

胃カメラ(胃内視鏡検査)の検査の流れ

1

検査予約

予約には以下の2パターンがあります。
①事前に外来を受診していただき、検査日を決めます。(枠が空いていれば当日の検査も可能です)
②電話、ネットで検査を予約する(事前受診は必要ありません)。

2

検査前日

  • 夕食は21時までに済ませてください。
  • 水、お茶は朝まで摂取可能です。
3

検査当日

  • 常用しているお薬は検査予約時の指示通りに服用してください。
  • 食事は摂らないでください。水、お茶は摂取可能です。
4

検査前処置

鼻からのカメラの場合

両方の鼻に出血予防の点鼻薬を噴霧し、その後通りの良い鼻の方に麻酔薬のゼリーをゆっくりと注入します。

口からのカメラの場合

コーヒー味の麻酔薬入りの氷をなめて喉を麻酔します。氷は口の中で溶けるので飲み込んでください。コーヒーが苦手な方はお申し出ください。
※過去に麻酔で気分が悪くなった方、麻酔薬にアレルギーがある方は事前にお知らせください。

5

検査

  • 検査ベッドに横になります。
  • 鎮静剤をご希望の方は点滴を行い、そこから鎮静剤を注射してリラックスした状態で検査を受けていただきます。
  • 鎮静剤を希望しない場合は点滴や注射はありません。
  • 鼻からのカメラの場合、通常は鎮静剤を使用しませんが、ご希望の方はご相談ください。

※検査時間:5~10分程度

6

検査後

  • 検査終了後はリカバリールームで休憩し、その後、医師より検査結果について説明があります。
  • 鎮静剤を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。

胃カメラ(胃内視鏡検査)の注意事項

検査後

検査前日は体調を整えるために早めに就寝してください。

鎮静剤の使用後の注意

鎮静剤を使用した場合、検査後は車やバイクの運転が禁止されます。公共交通機関やタクシーを利用するか、付き添いの方にお迎えをお願いします。

飲食に関する注意

経口内視鏡検査後は咽頭麻酔の影響で誤嚥のリスクがあります。検査後1時間は飲食を避け、その後は消化の良い食事から始めてください。

生検後の注意

生検を行った場合、出血のリスクがあります。検査当日は飲酒、激しい運動、長時間の入浴、遠出を避けてください。

ピロリ菌検査・治療について

ピロリ菌の存在が確認された場合、当クリニックでは除菌治療を推奨しています。
治療は1週間の抗生物質摂取後、1ヶ月以上経過してから尿素呼気試験を行い、除菌の成否を判定します。この治療により、胃潰瘍や胃がんのリスクを低減できます。

40歳を過ぎたら胃カメラ検査をご検討ください

40歳を超えると胃がんのリスクが高まります。
自覚症状がなくても、定期的な胃カメラ検査により胃がんの早期発見が可能です。特に痛みや胸焼けなどがない場合でも、40歳を超えたら積極的に検査を受けることをお勧めします。